気前の良いレジスターとおばあちゃんと壁画

壁画処理 街歩歓楽

このところ、街を彷徨い惑う事を少し遠慮しなければならなくなっています。残念!

そこで、昨年末頃の小ネタをご紹介します。

1 気前の良いレジスター

  とあるスーパーのレジに並んでいた時、前のお客さんの会計がチョットトラブりました。

 店員さん「あれ、なんでこれ出てくるんだろう?」

     「なんで?なんで?」

どうやらレジスターから余分なおつりが出てきているみたいです。

店員さんはレジを打ち直し(合計金額をもとに再計算、入金処理を行ったのでしょう)

しばし待つと、おつりが出てくる場所からはまたしても余分なおつりが出てきました。

「アレー?だめだ!」

店員さんは他の店員さんを呼んできて、二人で対応していましたが、そのレジスターは余分なおつりを引っ込めようとはしません。

funaはそれを見ていて(ニヤニヤしながら見ていたのですが)心の中で、

こいつ(レジスター君)、良いやつだな。

今日は大判振る舞いしたいんだ。

もしかすると、ほんとはラスベガスのスロットマシンになることを夢見て憧れたが、訳あって日本のこんな所でスーパーのレジスターやってるんだな。

わかった!

今日は君の日だ!張り切って出してやってくれ!!

 とつぶやきました。

2 おばあちゃん

  香取神宮から町へ向かって歩いていると、道の反対側を歩いていたおばあちゃんが大声で

「家すぐそこんところなんだけどよー」

「豆腐買いに来たんだよー」

おばあちゃんは杖をつき風呂敷をしょって立ち止まり大きな声で話しかけてきています。

全く面識のないおばあちゃんです。笑い

おそらく少し立ち止まり休憩しているのでしょう。

「家はそこんところの先、曲がってすぐなんだけんど」

「豆腐買いに歩いてきちゃったんだよ-」

しかし、この年頃の女性は風呂敷の使い方が抜群に優れています。おばあちゃんは、首の周りに何かをくるんだ風呂敷を巻き付けていて、そのたたずまいが最高におばあちゃんなのです!

funaの母親も、風呂敷できれいに緩まずモノを包む達人でした。また、品物を包装紙で包む技も最高で、角がきちんとして、余分な包装紙の折り返しもきれいで、funaは子供時分そんな母親の手元をじっと見ていた記憶があります。現在funaは洗濯物をたたむのも、モノを包装するのも大の苦手です。

「おばあちゃん、元気ですねー」

「あー?」

「昔はもっと元気だよー」

「一寸前まで、歌と踊りやってたんだよー」

おそらく民謡なのか、歌謡舞踊みたいな事をやっていたのでしょう。

現在、背中がすこし曲がってしまい、杖をついてはいるのですが、声は大変大きく力が有り余っています。

「すごいですねー、元気なわけだ!」

月並みな相づちをうつ。

「すぐそこだからー」

「気をつけて帰ってくださいよー」

おばあちゃんはニコニコしながら反対方向に歩いて行きました。こんなおばあちゃん最高でしょう。

おばあちゃん
元気に帰宅するおばあちゃん

田舎のかわいいおばあちゃんです。

でも。一体全体、誰だったのでしょう?

3 壁画

  佐原には”パレス大藤”という結婚披露宴などを行う宴会場がありました。

過去形になっているのは今は営業していないからです。

funaは”パレス大藤”で数え切れない宴会形式の集まりに参加しました。ちょうど諏訪上公園に上がっていく急な坂道のカーブを過ぎたところを折れて入ったところで、その名前と立地場所がなかなか素敵な施設でした。

funaは現役時代、職場の音楽部(バンド名 Groovy Son’s)の演奏会場として”パレス大藤”を使わせていただいたことがあります。飲食ありのパーティー形式の演奏会でした。

予算はほんとにかぎられたもので、チケットは確か1.5千円程度で飲み放題で食事あり(各種つまみ)だったと記憶しています。自分たちの持ち出しを加えても掛け値無しに低予算でした。

しかしながら”パレス大藤”さんはとても協力的で、素人バンドの演奏会にもかかわらず本気で盛り上げようとしてくれました。子供たちも参加していたのですが、契約にはないバブルマシンを稼働してくれたり、食事がなくなくと見るやコロッケなど低価格で出せるモノを追加で何品目か出していただきました。ほんとに楽しい経験でした。

あの時のことは今でも感謝しています。

そんな施設が閉鎖したのはほんとに残念で悔しいのです。それが時代の流れなのでしょうか!

いまその施設はどこかが買い取ったらしいのです。

諏訪上公園への道を上っていくと、もと”パレス大藤”へと向かう誘導路の壁面に絵を描いている女性を発見しました。

「なに描いてるんですか?」

「筑波山です。霞ヶ浦から見た筑波山です。」

確かに女体山と男体山の峰があります。

「ペンキ屋さんなんですか?」

「違います!普段は文化財修復をしています。」

えっ、びっくりしました!

お話を伺うと、

美術大学を卒業後、二人で文化財修復の会社を始めた。文化財修復は場合によっては大変貴重なモノを扱う仕事なので、盗難の危険などを考えて会社情報などをネットには流せない。そのため営業は自分たちでまわり仕事を得ている。この壁画はたまたま前回の仕事つながりで依頼をうけたアルバイトであり、10日間程で完成予定です。

「上の施設の壁面に描いた絵を見てください。」

”パレス大藤”だった建物の道路に面した部分に大きく描かれた壁画があります。

施設壁画
壁に描かれた虹

よそ様の施設なので近づけません。坂を下りた所から一部分撮影しました。

大きな虹が描かれた壁面は明るく風景に溶け込んでいました。

世間には自分が知らないこと、知らない世界が意外と身近に存在することがわかります。

壁画が完成した日はあいにくの雨でした。

壁画雨
雨の日の壁画

完成した日の写真と他日の写真とをUPします。

晴れ壁画
晴れた日の壁画

お仕事、今後とも頑張ってください。文化財修復なんて素晴らしい仕事です。

funa

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